中小企業が経営上抱える課題等に対して外部の経営資源と引き合わせ、解決を図り支援する施策として、経済産業省の「新産業創出コーディネート活動モデル事業」があります。平成15年度までは「コーディネート活動支援事業」という名称の中小企業団体中央会の補助事業でしたが、今年度は経済産業局からコーディネート機関への委託事業となっています。
平成15年度は全国で75件採択され、道内ではIT・バイオ関連分野から3件、環境関連分野から1件、その他2件の計6件が採択されています。今年度は応募期間が平成16年4月19日から平成16年5月21日までで、窓口は北海道経済産業局産業部中小企業課(011-709-1783)となっています。平成16年度の採択予定件数は制度の組み立てが変更になったため平成15年度より少し減りそうとのことです。
以前は、コーディネータが初めて特定の企業やグループと経営資源を引き合わせる場合でも申し込めたと記憶しておりますが、平成16年度の公募要領をみると「引き合わせによってすでに形成されているグループ、連携組織、企業等」を支援する5つの事業のうち、「明確な成果が期待できる事業」が対象となっております。なお5つの事業とは、以下のものが挙げられています。
・新事業実施のためのアドバイス、新たな経営資源への紹介・引き合わせ
・新事業実施のための交流会・研究会・研修会の開催
・新事業計画策定に資する調査
・技術、試作品等の評価
・需要開拓等のための調査等の活動
委託の対象となる経費は、コーディネータ・補助者の人件費、委員・講師の謝金、旅費、調査委託費、管理費などとなっており、委託金額の上限は580万円です。
申し込むにあたっては、まずコーディネータやコーディネート機関を決めなくてはいけません。また支援対象の企業や団体にはっきりとした課題や目標があり、すでにある程度活動を行なっていることや、モデル事業の実施により明確な成果が期待できることなどが必要ですのでちょっとハードルは高そうです。しかし、すでに活動を行なっていて、先に挙げた5つの事業を進めたいが経費が捻出できない場合などはピッタリ合うのではないかと思います。
過去の採択例を見ると、特定の企業が恩恵を受けるものよりも地域の地場産業や企業グループなど幅広くメリットがある事業のほうが採択される可能性が高いように感じます。社会環境の変化が激しい中、商品やサービスを短期間に市場ニーズにマッチさせていくには外部資源との連携が不可欠です。この制度を利用することにより、コストメリットだけでなく外部資源との連携機会拡大も期待できるのではないかと思います。なお申し込み方法はhttp://www.hkd.meti.go.jp/hokic/h16coordinate_koubo/index.htmをご覧ください。
なお、この事業はすでに形成されているグループ、連携組織、企業等が対象となっていますが、経済産業省では今年度新産業創出コーディネート活動モデル事業とは別に、新たな連携に対して支援する「新連携対策委託事業」を公募しています。URLは、http://www.chusho.meti.go.jp/sogyo/16fy_shinrenkei_koubo.htmです。近々ポータルサイトでも紹介いたしますので、こちらもぜひチェックしてください。
(筆者:佐々木 恵一(37) ササキ財務経営研究所代表 中小企業診断士、証券アナリスト。略歴:金融機関、シンクタンク勤務を経て平成15年7月から開業、事務所は札幌市産業振興センター3階)