今回は、北海道経済産業局で3~4月に募集予定の3つの提案公募型技術開発事業のうち、「中小企業ベンチャー挑戦支援事業(実用化研究開発事業)」を紹介します。これは、画期的な技術や企画をもつ中小企業がその技術や企画を実用化するための技術的な問題などを解決しようとする場合の技術開発や、事業化に必要な資金の補助を行なうものです。平成17年度は全国で200件程度の採択予定だそうです。
申込のできる補助対象者についてはさほど厳しい条件はなく、一般の中小企業のほか、中小企業者による団体、や2ヶ月以内に創業予定の個人、条件に該当する社団法人や財団法人も該当します。
一方、対象事業の方はやや厳しく、「中小企業者が自ら行う新製品、新技術」に関する研究開発事業で、次の①~③の場合は対象外となっています。①研究内容が既に他において完成されたものと同一とみなされるもの ②申請者が研究開発の全部又は大部分を他に委託する場合 ③当該研究開発目的以外の機械、器具等の購入(設備投資)のためとみなされる場合。簡単に言うと、他にない新しい技術であり、最初から最後まで大部分を自ら研究開発することが必要で、補助事業で手に入れた設備は他の用途では使えない、ということです。この辺がやや厳しいハードルかもしれません。
補助金額は、1件あたり100万円以上4,500万円以下で、補助率は3分の2以内となっています。補助対象費用は、原材料費、構築物費、機械装置・工具器具費、外注加工費、技術指導受入費、直接人件費、特許取得費などが対象です。原材料費のついて気をつけなくてはいけないのは、従来からあった在庫品を使用したり、購入した資材が使いきれなかった場合は補助対象にならないということです。研究開発にかかる直接人件費が対象となる点はメリットが大きいといえます。
補助率が高く、補助金額も大きいので申請書や事業計画書は説得力のあるものが求められます。しかし、実用化の可能性の高い技術であれば、大学関係者、開発関係者などに手伝ってもらってでも申請書を作成するのがよいと思います。また、申請期限よりも早めに北海道経済産業局の担当者に見せれば、補足すべき箇所などを教えてくれる場合もあると思います。
申し込み期間は平成17年3月28日~4月27日までとなっています。あくまで経費の3分の2までの補助なので、その他の部分は自己資金となります。もう少しの技術開発で実用化に結びつけることができる、という技術を持っている企業は、ぜひ申請してみてはいかがでしょうか。
(筆者:佐々木 恵一(38) ササキ財務経営研究所代表 中小企業診断士、証券アナリスト。略歴:金融機関、シンクタンク勤務を経て平成15年7月から開業、事務所は札幌市産業振興センター3階)