今回は、北海道経済部で6月10日まで募集中の中小企業向け補助金「中小企業経営革新支援対策事業費補助金」を紹介します。これは知事から経営革新計画の承認を受けた中小企業者等が行なう経営革新のための取り組みに係る経費の一部を補助する支援制度で、補助率は3分の2以内、補助限度額は枠の区分によって350万円以内から900万円以内で設定されています。
平成16年度は「一般事業枠」「新分野進出等事業枠」「雇用創出事業枠」の3つでしたが、平成17年度は「一般事業枠(限度350万円)」「市場挑戦事業枠(限度500万円)」「雇用創出事業枠(限度630万円)」「建設業ソフトランディング支援事業枠(限度470万円)」「知的財産活用事業枠(限度900万円)」の5つの枠に細分化されました。5つのうち前の2つはすでに知事から計画の承認を受けた企業しか申込みできませんが、後の3つはこれから承認を受ける企業も申込みができます。
補助を受けられる対象経費は、新商品開発に係る専門家謝金、研究費用、販路開拓に係る展示会等への参加費用、人材育成のための研修参加費用、市場調査のための費用などです。注意しなければいけないのは、材料を仕入れたり、店舗や工場の設備を購入する費用は対象となりませんので、こうした経費は別に調達する必要があります。しかし、経営革新計画の承認を受けていれば、政府系金融機関の制度融資や道の中小企業総合振興資金の融資が受けられたり、信用保証協会の保証が従来と別枠で受けられるといったメリットがあります。
経営革新計画の承認を受けるためには申請様式を記入して道に申請する必要があります。対象となるのは、新たな取組みによって当該企業の事業活動の向上に大きく資する概ね4つの計画「新商品の開発又は生産」「新役務の開発又は提供」「商品の新たな生産又は販売の方式の導入」「役務の新たな提供の方式の導入その他の新たな事業活動」です。
計画の承認とあわせてこの補助金も受けたい場合は、同時に補助事業計画書を提出する必要があります。その場合は担当者によくアドバイスを受けてスムーズに行くよう進める必要があるでしょう。
なお、経営革新計画の承認を受けている企業は道内ですでに324件あります(平成17年3月現在)。また、補助金の採択件数は、平成14年度9件、平成15年度12件、平成16年度20件と予算の拡大に伴って増えており、平成17年度も前年と同程度の採択件数を予定しているそうです。何らかの経営革新計画をお持ちの企業は多いと思います。一気に補助金を受けるまでいかなくとも、経営計画の承認を受けるまでいちど計画づくりを進めてみてはいかがでしょうか。
(筆者:佐々木 恵一(38) ササキ財務経営研究所代表 中小企業診断士、証券アナリスト。略歴:金融機関、シンクタンク勤務を経て平成15年7月から開業、事務所は札幌市産業振興センター3階)