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札幌の元気企業

株式会社アイティ・コミュニケーションズ(『札幌の技術2004年情報・バイオ編』掲載)

代表取締役社長 小金澤 健司

〒060-0003
札幌市中央区北3条西3丁目1番5 シグマ北3条ビル9F
TEL(011)233-0021 FAX(011)233-0033
URL http://www.itcom21.com/(新しいウィンドウが開きます)
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代表取締役社長 小金澤 健司さん








開発の原点は「人を活かすための技術」
 コールセンターの枠を超える新しいビジネスへ

最新のITをいち早く開発・導入、ユーザーへの対応に活かす

365日24時間対応のWeb&IPコールセンターとして急成長を遂げているアイティ・コミュニケーションズ。2000年5月に設立された同社は、インターネットのプロバイダや航空・旅行といったIT知識やバイリンガルスキルが求められる顧客対応業務に強みを持つ。また、札幌のITベンチャーとアライアンスを組み、最先端の技術をいち早く開発・導入している点でも注目される。2000年にはソフトフロントのVoIPを採用した「Web- Telephony(ウェブ・テレフォニー)」を開発。双方での会話と画面共有を実現した日本初のWebコールセンターを構築した。02年にはシステム開発のビー・ユー・ジー(BUG)と共同で、IP対応のPBX(私設構内交換機)とCTI機能を兼ね備えた「Navi-Telephony(ナビ・テレフォニー)」を開発。このシステムではIP交換機やサーバなどの基幹部分をデータセンター内に設置し、各地のコールセンターをIPネットワークで結んでいる。これにより拠点ごとの交換機設置が不要となり、設備投資にかかる費用を従来の3分の1に圧縮した。また、オペレーター端末にハードディスクのないWBT端末(サーバ側で管理する最小限の機能にしぼったクライアント)とICカードを採用し、顧客データなどの流出を防いでいる。03年からは、このシステムを提供するASPサービスも開始した。

コールセンターの未来形を実現する、音声キーワード認識技術の開発

02さらに03年、北大大学院工学研究科の山本強教授と共同で画期的な仕組みの音声認識技術を開発、「Annotation-CTI(アノテーション・CTI)」として実現化した。このソフトは電話の会話内容から特定のキーワードだけを認識するというもの。例えばコミュニケーターがよく使う「申し訳ありません」や「上司(と相談します)」などの語句を認識するように設定しておくと、会話中にその語句が一定回数以上使われた場合、スーパーバイザー(SV)の端末に自動的にアラート表示を出す。通常の場合、顧客からのクレームに対してはSVやコミュニケーターの判断に任されることが多いが、このソフトを使えば会話内容を客観的に判断でき、クレーム対応の効率化が図れる。最大の特長は、従来の音声認識が「言語」として認識するための複雑なシステムだったことに対し、スペクトルデータの「パターン」を認識することで、低コストで簡便なシステムを構築した点にある。音声のパターンで判断するため、日本語・英語といった言語の違いはもちろん、方言や話し方のスピードにも関係なく認識することが可能だ。パターン認識率はコミュニケーターを特定した場合で90%程度だが、社長の小金澤健司氏は「コールセンターに限定した利用ならば十分な認識率。精度の高さや汎用性よりも実際の業務にどれだけ貢献できるかが重要だ」と語る。また、録音した会話の中から特定のキーワードを抽出することもできるため、会話内容の分析やマーケティングデータの収集などにも活用できる。
IT-Comは単なるコールセンターを超え、ヘルプデスク・サポートデスク機能を兼ね備えた高機能コンタクトセンターへと成長している。同社では04年春、医療機関を対象とした医療コールセンターの開設を計画。将来的には一般向け医療相談センターとしての活動を視野に入れている。小金澤氏の考えるコールセンターの未来形が現実のものとなる日も近い。

【TOP INTERVIEW】
コールセンターのコンセプトは「人材集約育成産業」

代表取締役社長 小金澤 健司<<代表取締役社長 小金澤 健司さん>>
 当社は、現在6件の特許を出願し、ITの開発に熱心な企業という印象もありますが、私どもはコールセンター事業の中核はあくまでも「人」であると考えています。ナビ・テレフォニーは長年議論されてきたコミュニケーターの在宅勤務を可能とする技術であり、アノテーションCTIはSVの人材不足やコミュニケーターのスキル均一化をサポートする技術として開発されたものです。当社ではコミュニケーター満足度の向上こそが顧客満足度の向上につながると考え、設立以来一貫してコミュニケーターの採用・育成・研鑽に力を注いできました。コミュニケーターの正社員雇用もその一つです。適切な技術を採用することで設備投資を抑えると同時に、コミュニケーターの日々の業務をバックアップし、さらにクライアント企業に役立つ情報を提供する。ITはこれらコールセンターに求められるさまざまな業務を効率良く行なうための有効に仕立てた「道具」であると考えています。

企業データ
会社概要

設立/平成12年(2000年)5月
代表者/代表取締役社長 小金澤 健司
資本金/9,8000万円
従業員数/468名(平成15年12月現在)

事業内容

情報処理サービス業(主としてテレマーケティング及びインターネット情報処理サービス業務)

(『札幌の技術2004年情報・バイオ編』掲載)