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札幌の元気企業

株式会社レアックス(平成23年8月取材、令和元年5月更新)

代表取締役社長 成田 昌幸 氏

〒065-0024
札幌市東区北24条東17丁目1番12号
TEL(011)-780-2222 FAX(011)-780-2221
URL http://www.raax.co.jp(新しいウィンドウが開きます)

本社社屋

創業の経緯

 株式会社レアックスは、1988年(昭和63年)に創業者である亀和田社長ら5名の地質技術・研究者が、20名を超える関係者からの支援を受け、独立系企業として創業した。社名のレアックス(Raax)は、創業者の恩師である、北海道大学理学部地質学鉱物学科の故湊正雄教授の「研究者は、剃刀(Razor)と斧(Axe)の2つの刃物を併せ持ちなさい」との教えから造語したものである。

 同社は、BIPシステム※を始めとする最新の調査ツールによる高度地質情報取得と地質現象を根本から見直す地質調査姿勢で、さまざまな地質・コンサルティング関連業務に携わっている。具体的な事業内容としては、地質関連技術サービスとして、ダム・橋梁等の建設工事、道路斜面・地すべり対策工事、自然環境保全対策などにおける地質調査及びコンサルティングをおこなっており、最先端の地質調査手法により的確な地質情報を提供している。次に環境関連技術サービスとして、環境省登録指定調査機関として土壌・地下水汚染の調査・対策をおこなっており、顧客に最適のソリューションを提供している。

 作業環境測定機関として完全自社体制による万全の品質管理のもと、建材中のアスベスト分析や大気中のアスベスト測定を行い、調査機器の研究開発としてボアホールカメラ(BIPシステム:孔壁展開画像記録装置)や超音波イメージング装置など地質調査機器の自社開発をはじめ、大深度地下水採取システムなど特殊装置の受託開発を行っている。調査機器・ソフトウェアの販売及びレンタルとして、前述したボアホールカメラや井戸調査用カメラなどの自社開発機器をはじめ、海外の優良企業から導入した調査機器・ソフトウェアの販売および機器レンタルを行っている。

”BIPシステム開発のひらめき“

 創業者の一人であり地質技術者であった亀和田が1986年の秋、北見でのダム基礎岩盤調査現場からの帰りに、なにげなく特急オホーツク車内の網棚のステンレスパイプを眺めていると、そこに外の景色が映って流れていた。それを見て亀和田はひらめいた。ボーリングで円錐型の鏡を移動させてゆけば、孔壁全周を映すことができ、それを画像処理すれば、孔壁岩盤を目の当りに「見る」事ができると考えた。

 岩盤の調査ボーリングの記載方法について、かねてから不満があった。地盤の中にある割れ目や断層など不連続面の方向や密度などについて、ボーリングコア観察だけではきちんとした情報が得られないし、断面図に表現するときは抽象化されたデータにならざるを得ないと問題があった。その問題を解決するために様々な試作品の現場実験を数多く行い、試行錯誤を重ねながら社内はもちろん取引先企業の協力を得て、最初の”ひらめき”から約2年経った1988年6月に「BIP-I型」が完成した。このBIPシステム※という技術が同社のコアになっていったのである。

 BIPS展開画像2

▲複合ビデオカメラプロープ【DVS】 ▲孔壁展開画像

※BIPシステム:孔壁展開画像観察記録システム(Borehole Image Processing Sysutem)

BIPシステムの概念図

計測概念図
①BIP-LT 本体(ウィンチ+データ処理/記録ユニット)
②深度計測プーリー
③BIPSプローブ(カメラ部)

BIPシステムの進化

BIPシステムで取得した地質データを、独自開発したVRシステム「アースダイバー」によって地層内部をVRで疑似体験することにより、地層内部の亀裂を鮮明に立体視することで地質分析の効率化を図ることができる。
(日本経済新聞2019年4月19日掲載)

SDGs達成に貢献する企業をめざして

2015年から独立行政法人国際協力機構(JICA)の事業に参画し、ボアホールカメラによる井戸診断技術で中南米ボリビアでの国際協力を行ったことを機に、SDGsの取り組みを開始。ボアホールカメラによって既存井戸の改修が進み、地域住民が再び飲料水へのアクセスが可能になれば、国連「維持可能な開発目標(SDGs)」(注)の目標6(すべての人々が水と衛生利用可能性持続な管理を確保する)に貢献できる。レアックスはSDGs達成に貢献する企業をめざしSDGs経営への取り組みを推進している。(JICA業務ボリビアは日本経済新聞2019年3月1日掲載) 

 

企業データ
◆会社概要

・設立/1988年(昭和63)4月11日
・代表者/代表取締役社長 成田 昌幸
・資本金/5,000万円
・従業員数/36人(2019年4月1日現在)

◆沿革

1998年 株式会社レアックス 設立(北18条西4丁目)、資本金1,100万円、孔壁展開画像記録装置BIP-1完成
1989年 資本金増資1,500万円、本社移転(北13条西2丁目)
1990年 地質調査業登録、車載型検層装置(BIP-1500)完成
1991年 資本金増資3,000万円、本社移転(北12条東14丁目)
1994年 資本金増資5,000万円
1995年 新社屋竣工・本社移転(北24条東17丁目)
1996年 BIPS開発で科学技術庁長官賞受賞、札幌市南区に八剣山テストフィールド開設
1997年 東京事務所 開設
1999年 建設コンサルタント登録(地質部門)、計量証明事業登録
2001年 建設業登録
2003年 環境省登録指定調査機関に登録
2004年 ISO9001:2008認証取得、大阪府指定調査機関に登録
2006年 測量業登録、建設コンサルタント追加登録(建設環境部門)、
     優良工事施工業者として「豊平川扇状地水収支解析業務」が石狩川開発建設部長賞受賞
2007年 作業環境測定機関登録、東京事務所を東京支店に改組、本社別館開設
2008年 創業20周年
2009年 日本地下水学会功労賞受賞
2011年 北海道遠軽町社会功労賞受賞
2013年 西日本営業所開設(島根県)
2017年 成田 昌幸 代表取締役社長に就任
       平成29年度 北海道新技術・新製品開発賞 ものづくり部門「開発奨励賞」
2018年 レアックスラボ開設
2019年 本社敷地内に深度200mのテストホールを設置

◆主な取引先

公共事業に関わる諸官庁: 北海道開発局、北海道、札幌市、鉄道・運輸機構、JAPEX など
公的な事業所・研究機関: JAEA、電力会社、電力中央研究所・大学 など
全国の民間企業: 建設コンサルタント、地質調査会社、ゼネコン、不動産デベロッパー、不動産取引会社など