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札幌の元気企業

株式会社ウェザーコック(2010年11月取材)

代表取締役 山本 真裕 氏

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〒062-0023
札幌市豊平区月寒西3条7丁目1-31
TEL(011)852-1623 FAX(011)855-8366
URL http://www.weathercock.co.jp/web/index.html(新しいウィンドウが開きます)
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社屋

名刺と鞄一つで始まった、、

 代表取締役 山本 真裕氏は、教育大学出身である。大学で学んだ美術の知識や経験を社会で発揮できる場所を探し、当時の大学の仲間に囲まれ、そして助けられながら、教師ではなく「創業」の道を選んだ。創業当初、社会で必要とされる技術と大学で学んだ技術の間のギャップに困惑することもあったが、日々新しい技術を習得し、こだわった名刺とカバン、そして人脈を駆使してデザイナーの手伝いなどを中心に仕事を獲得、色々な方とのつながりを築いていった。

 そして、創業1年後くらいから自社でデザインしたものを実際の形に仕上げて納品する仕事を増やしていった。その当時、デザインはできても、それを実際に形まで仕上げるところが少なかったため、同社のデザインから設計・製作、そして納品までをワンストップで手がけることは、大きな強みとなった。最初は工場を持っていなかったため、実際に納める現場に泊り込みで製作するなど派遣デザイナー兼製作者として各現場で作業を行いながら、様々な経験を積んで大きく成長していった。

 現在は、ものづくり企業として「技術が売れるのではなく、’ニーズ’ に売れる」をモットーに顧客の細かいニーズにも真摯に対応している。「新しい風の方向に顔を向けていこう」という思いが込められている社名「ウェザーコック」にも、山本社長のこのような意欲的な姿勢が垣間見える。                                                      

                              ▲山本専務と山本社長

                                  ▲山本専務と山本社長

 

コンピューター導入から広がった可能性

 同社は知人のアドバイスを得て、まだ’IT’という言葉が世の中に浸透していない1980年ごろより開発マシーンから各デスクに至るまでいち早くコンピューターを導入していった。コンピューターに触ること自体初めての山本社長は文献などを参考にしながらデザインとITという新しい組み合わせを用いて、これまでは難しいと思われていたことに次々と挑戦し、世の中にない独自の商品を生み出していった。これによりデザインから設計・製作、納品までワンストップで行う同社の強みは一層強化され、現在では各地の博物館などでの造形物や建築模型、ITを駆使した展示装置の製作など道内のみならず東京からの依頼も多く舞い込むようになった。また同社は、大学を中心としたネットワークを用いて最新の技術に対する知識を高めており、顧客に最新技術とデザインを提案できるのも強みである。

 山本社長は語る。「デザイナーは思いもよらないものをデザインする。それと最新の技術が融合したときに新しいものが生まれる。大学が持っている素晴らしい知識、素晴らしい技術をデザイナー尾が商品化していければ、思いもよらないものが提案できる。」ウェザーコックは、その社長の思いを実現するために日々まい進している。

                 ▲地球儀        ▲地形模型
                       ▲地球儀                          ▲地形模型

コミュニケーションのお手伝いをするツール

 同社の新製品に「パネル コンシェルジュ」というロボット機能を搭載したデジタルサイネージ(※)がある。この製品は「提案型多次元検索エンジン」という次世代型と呼ばれた技術を搭載し、複雑な意味や条件を持つ物事を多次元判断によって、その日の条件や環境、人の心の動きにあわせて提案し、画像や音声で表現できる。さらに出力機能を搭載し、ロボットを動かしたり、扉を開けたり、商品を回したりと多彩な要望に応えることもできるのである。この技術により、センサーから様々な条件を読み取りながらより適切な情報を発信することができるため、広告宣伝や誘導・解説・受付・教育・観光案内など様々な場面での活用が期待できる。「ただあくまでも ’ニーズ’ ありきなので、細かいニーズに合うように開発・加工・調整ができるようになっています。」と山本社長は言う。ここでも同社のモットーである「技術が売れるのではなく、’ニーズ’ に売れる」が体現されている。

 最後に、今後について「現在は3次元の時代であり、3次元的な考え方・技術を身につけていかなければこれからの ’ニーズ’ にも提案できない。最先端の技術を取り込みながら対応していきたい。」と山本社長は述べた。様々なニーズに応えていくと結果的に最先端の技術が必要になっていくとの同社の考えが改めて明確になった。※デジタルサイネージ:屋外や店頭などに設置された液晶ディスプレイなどの映像表示装置。
                                             ▲パネルコンシェルジュ         
                                       ▲パネルコンシェルジュ                                

   (2010年11月10日 取材)

企業データ
◆会社概要

創業/昭和52年(1977年)10月
設立/昭和59年(1984年)5月
代表者/代表取締役 山本 真裕
資本金/1,000万円
従業員数/ 9名 (2011年1月現在)

◆沿革

昭和52年10月1日 ウェザーコック創立
昭和59年5月21日 株式会社ウェザーコック設立
昭和60年         株式会社シーワークを設立(IT関連会社)
昭和61年         DTPのための印刷技術の開発
昭和63年         1982北海道博覧会から1988青函博覧会まで各種博覧会の展示工事
平成元年         コンピュータによる自動切削成形装置の開発を開始
平成3年         コンピュータによる自動切削成形装置を自社開発
平成5年        たくぎんフロンティア基金対象企業に選ばれる
平成8年        中小企業テクノフェアin東京に補助対象企業として出展
平成9年        デジタルマップフェアに出展
平成10年        創造的中小企業育成条例に基づく促進補助事業になる
平成12年5月     新社屋完成
平成12年        風洞実験模型を始める
平成12年        球面地形模型製作
平成13年        市販山岳模型(槍ヶ岳)を寿金属工業株式会社と共同開発
平成14年        平成14年度創造技術研究開発費補助金を受ける
平成15年        平成15年度中小企業経営革新等対策費補助金を受ける
              経産省H14、15年度補助金採択「立体地形図模型における自動印刷システム、
              「立体地形図模型における諧調表現印刷システムの技術開発」 その技術を
              IUGG(世界地球物理学総会)に出展し、技術力に対して高い国際的評価を受ける。
産学連携学会に参加。
平成16年         多色印刷技術を開発し、AOGS(アジアオセアニア地球物理学会)出展
平成18年        寒地土木研究所 岩盤崩落実験模型納品
              風洞実験他、各種実験模型納品
平成20年        第1回北海道カムイミンタラブランドデザインコンクール開催

◆取引先
 
全国の大学
研究機関
広告代理店
博物館
コンサルティング会社
測量会社
地図会社等