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札幌の元気企業

株式会社エクサム(『札幌の技術2004年情報・バイオ編』掲載)

代表取締役 米森 寛 氏

〒060-0063
札幌市中央区北1条西5丁目2番地 札幌興銀ビル 4F
TEL(011)222-5225 FAX(011)222-5265
URL http://www.ekusamu.com(新しいウィンドウが開きます)
代表取締役 米森 寛さん

代表取締役 米森 寛さん








人の和で治験ビジネスを開拓
さらなる成長を目指す
プロコーディネータ集団

新市場でクォリティの高い人材で成長を続けるエクサム

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 治験の市場規模は現在年間300億~350億ほどで大きくはないが、その成長率は高く、特に外資系製薬メーカーによる動きが活発化している。新薬開発では、製薬会社は通常5年から10年の期間と、数十億単位の費用を投下する。
 平成10年、厚生労働省から臨床試験についての新ガイドライン(GCP)が出されて、新薬開発に必要な手順が非常に煩雑になった。それに伴い、医療機関や製薬会社の治験業務を専門に支援する、エクサムのようなアウトソース企業SMO(サイトマネジメントオーガニゼーション)が登場した。SMO企業では具体的にCRCと呼ばれる治験コーディネータは、医師が実施する治験をあらゆる面からサポートすることをビジネスとしている。
 SMOの登場により、治験の処理スピードは飛躍的に早くなったが、CRCの評価がすぐ伝わる、厳しくて実績がものをいう業界だ。エクサムもSMO企業として、治験を実施する医療機関にCRCを派遣する。ドクターから患者を預けられる治験では、医師、被験者、CRCの信頼関係が大事で、専門能力、人格、コミュニケーション力のある人材の採用、育成が鍵だ。同社は現在、看護師、臨床検査技師、薬剤師の経験を持つ41名のCRCを抱えるが、優秀な人材に対するニーズは強く、恒常的に人材採用を行っている。採用後は初期研修、OJTなど半年間を費やして、エクサムの正規CRCとして育成する。

上場や海外展開も視野にさらなる飛躍へ

エクサムでは現在GCPに規定された12の治験審査委員会(IRB)を支援している。そこでは関係者によるデータ改ざんを防ぐため、一部医療や自然科学などに精通していない弁護士や会計士、行政などのメンバーが委員として選任されている場合が多い。IRBは、治験を実施したときに想定されるあらゆる有害事象をピックアップし、実施すべきどうかの判断を行ない、患者に対する同意説明文書などの確認を行なう。まだ世の中に出ていない薬だからこそ、厳格な審査が重要であり、万が一発生した場合の被験者への補償問題ともつながる。国内のSMO企業数は現在200社程度だが、100名規模の会社は少なく、競争激化とともに淘汰が進むと見込まれる。社員数80名のエクサムは現在、フェーズ?とフェーズ?の治験(別記参照)を扱い、業界では上位30番程度にランクされる。
 さて同社の将来戦略だが、まずはフェーズ?~?のグローバルレベルの治験支援ビジネスを全国で展開することが当面の目標だ。提携医療機関と共同で施設整備を行い、まだ全体の1割程度のSMOしか実施できないフェーズ?の治験支援に着手する。また、東京、大阪、九州に営業拠点を開設し、全国をカバーする SMOとしてのネットワークを整えた。さらにSMOの生命線である人材については、社内の人材育成とあわせて、コストがかかっても必要な即戦力の人材を獲得、投入する。
 中期的な事業戦略としては、年商15億から20億の段階で上場を実現、外資系と連携した海外展開を狙う。特に中国市場を魅力的と見ており、そのためのネットワークづくりを進めている。今後とも、同社のステイタスと信用は一層膨らんでいくことだろう。

※別記注
新薬を開発する過程の臨床試験は、健常人を対象とした第1相試験(主に安全性の確認)と、少数の患者を対象とした第2相試験(有効性と安全性の確認)、より多数の患者を対象とした第3相試験(有効性と安全性の確認)の3段階で実施される。

【TOP INTERVIEW】
輪=和の精神をモットーに、スピードと信頼関係を大事にした経営を

in_ph<<代表取締役 米森 寛さん>>
 輪=和を大事に、穏やかに人と人を結ぐことが大切です。当社も自分の力だけではなく、治験コーディネータ(CRC)とドクターのおかげで成立しているのです。
 平成12年、縁あってエクサムの設立に携わりました。その準備は本当に大変で、同じ業態の既存企業も知らなく、関連資料もない状態で書籍を買いあさり、片っ端から読んだものです。設立が済むと今度は人集めの苦労が待っていました。看護師ならわかりやすいですが、治験コーディネータ(CRC)という職種は説明が難しく、どのような人材が向いているか把握するのも時間がかかりました。
 今では採用基準を高めて、質を重視した人材確保を行っています。人材が社業を左右するとの認識からです。素早い判断と行動が私のモットーです。難しいこともシンプルに考え、できることとできないことを明確にし、柔軟な姿勢で改善することが重要です。大事なことは、相手の話をよく聞き理解すること。互いに前向きに考える姿勢が良い結果を生みます。

企業データ
会社概要

設立/平成13年(2001年)4月
代表者/代表取締役 米森 寛
資本金/1,000万円
売上高 /9億3,470万円(平成15年度1~12月)
従業員数/80名

事業内容

臨床試験(治験)支援業務・・・Phase Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ

(『札幌の技術2004年情報・バイオ編』掲載)