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札幌の元気企業

佐藤水産株式会社(『札幌の技術2004年ものづくり編』掲載)

代表取締役 佐藤 壽 氏

〒063-0803
札幌市西区二十四軒3条6丁目3-20
TEL(011)621-6111 FAX(011)642-9274
URL http://www.sato-suisan.co.jp(新しいウィンドウが開きます)
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レンガ張りで外観もおしゃれな サーモンファクトリー工場








北海道産を中心に“天然の鮭”を新鮮加工
平成15年11月に本店をJR札幌駅前に新装オープン

販売店8店舗、飲食店2店舗を経営

北海道を代表する味覚のひとつ、鮭。佐藤水産(株)は、この鮭を中心に数多くの水産加工品を製造・販売している。道内には自然保護の一環として、減少傾向にあった鮭の孵化・稚魚放流を支援している自治体が点在する。川に放たれ、自然の海を回遊し成長した鮭を、より美味しく加工して食卓に提供することで、孵化事業の期待に、そして人々の食のニーズに応える。それが佐藤水産(株)の基本姿勢だ。
 創業から50余年の間に地道に事業基盤を整備。現在では平成15年11月にJR札幌駅前に新装オープンした本店を含め札幌、石狩、千歳に販売店計8店舗、直営の飲食店2店舗を展開する。
海産物を加工する自社工場は石狩、えりも、千歳に計4カ所。ここで製造される1,000アイテムを超える加工品のうち約7割が鮭を使ったもので、えりも産、石狩産を中心とする道産の鮭のほか、アメリカやカナダからも天然ものの鮭を仕入れている。

HACCP(魚練り製品)北海道第1号認定のサーモンファクトリー工場

エアシャワー室(左)、 工場フロアの排水溝(右)

エアシャワー室(左)、 工場フロアの排水溝(右)

道内4工場の中で最も注目されるのが石狩のサーモンファクトリー工場だ。サーモンファクトリーは、新鮮な魚介類や加工品を工場直結で販売する店舗とシーフードレストランを備え、石狩の観光スポットのひとつにも数えられる。平成13年、ここに併設されたサーモンファクトリー第2工場は、翌平成14年に HACCP(魚練り製品)北海道第1号の工場として認定された。また、平成 15年には佐藤水産(株)として全社でISO14001を認証取得している。
同工場は高い次元で衛生管理を徹底。工場内に入るにはエアシャワー、長靴の消毒、手の消毒と続くが、最後のアルコール噴霧(手の消毒)と連動してドアロックが自動解除されるシステムになっている。内部には要所要所に作業衣(カッパ)の洗浄シャワーを設置。作業終了後に必ず作業衣を洗浄して乾燥室に吊るすことを習慣づけ、雑菌繁殖を防いでいる。また、イクラなどの加工を行う魚卵加工室は、常に温度を一定に保ち2時間ごとに空気が入れ替わる空調システムを採用している。
 工場フロアの排水溝は、従来型のスノコ状の金属カバーをかぶせた幅広いものと異なり、細いパイプ状で水以外のものは流れない仕組み。そのため排水溝に材料などが詰まって腐敗するようなこともなく、専用ブラシによる洗浄でいつも清潔に保たれている。各作業場は全てガラス張りの明るく開放的な空間になっており、従業員が相互に仕事の流れや衛生管理状態などをチェックできる特長を持つ。
 さらに、二酸化炭素やフロンを排出しないプロパンガスの使用、太陽光発電の採用など、環境保全の視点に立った設備も導入。これら最新設備を搭載し、水産加工場のイメージを一新した同工場には、一般消費者のほか業界関係者も見学に訪れている。

オリジナル製法のヒット商品も

オリジナル製法の珍味「石狩味」

オリジナル製法の珍味「石狩味」

佐藤水産(株)では消費者ニーズを反映した商品開発にも力を入れている。薄くスライスした紅鮭を巻き上げて蒸した「サーモンロール」、小さく切り分けたアキアジ(秋鮭)の身を特製糀で熟成させた「石狩味」、アキアジの卵を生のまま一口サイズにして甘塩仕上げにした「ひとくち手まり筋子」。これらは同社のオリジナリティが生きた代表的なヒット商品で、製造方法や加工機械などで特許も取得している。もちろん、新巻鮭も同社の目玉のひとつ。小家族化や食の多様化が進む昨今は、切身タイプや切身と筋子など詰合せタイプの売上も伸ばしている。
 商品開発に向けて従業員がアイデアを競う「試作品発表会」を開催していることも特色。創意工夫を凝らして調理加工・包装加工された品々の中から新商品のヒントが生まれることも多い。

【技術者 INTERVIEW】
北海道産の鮭をおいしく食べていただくことで、日本の食料自給率アップに貢献したい

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<<製品開発室 係長 中瀬 勝一さん 平成8年入社>>
市場には外国で養殖された鮭も出回っていますが、当社では「本物をお届けしたい」という考えから天然ものだけを扱っています。孵化事業などの後押しがあり、北海道でも鮭は比較的安定して捕れるようになりました。その北海道産の天然の鮭を多くの人に食べていただき、どんどん下がっている日本の食料自給率のアップに貢献したいと思っています。
 私が働くサーモンファクトリー工場はHACCP認定工場でもあり、今までの工場と比べ衛生管理が格段に向上しました。単にシステムや機械類が新しいだけでなく、各仕事部屋がすべてガラス張り仕様のため、まさに手抜きなしの衛生的な空間になっています。品質管理もさらに強化しながら、今後も安全で美味しい商品を提供していきたいですね。みんなで一生懸命つくったものが、お客さんに喜んで買われていくのを見るのが何よりの仕事の励みです。

企業データ
会社概要

創業/昭和23年(1948年)
設立/昭和46年(1971年)
代表者/代表取締役 佐藤 壽
資本金/6,000万円
売上高/74億3,000万円(平成15年5月期)
従業員数/400名(平成15年11月1日現在、パート含む)

事業内容

鮭を中心とした海産物および水産加工品の製造販売、飲食店の経営

(『札幌の技術2004年ものづくり編』掲載)