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札幌の元気企業

川越製袋株式会社(『札幌の技術2006年ものづくり編』掲載)

代表取締役 川越 仁 氏

〒001-0932
札幌市北区新川西2条1丁目3番8号
TEL(011)764-0088 FAX(011)764-0038
URL http://www.kawagoeseitai.co.jp/(新しいウィンドウが開きます)
代表取締役 川越 仁 氏

代表取締役 川越 仁 氏








高品質にこだわる製袋分野の特化企業
培ったノウハウと技術力で新たな分野を開拓

技術力を生かしたプリンター対応封筒は全国規模に成長

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 川越製袋株式会社は、昭和32年(1957年)の創業以来、一貫して紙製封筒などの印刷・製袋を手掛けており、業界のパイオニア的存在である。窓付き、口糊加工、企業名入りといった別注封筒(DM封筒)や紙製バッグを中心に、印刷・加工・製造から発送までをトータルに行い、順調に業績を伸ばしてきた。
 しかしながら、近年のIT化の影響で別注封筒市場は縮小傾向となっている。そこで同社が着目したのがプリンター対応封筒である。一般の封筒と違い重なりや段差のない封筒で、これまで培ってきた製袋・粘着技術を活用して高品質なプリンター対応封筒を製造。スピーディーな対応と徹底した品質管理、さらに紙に影響の少ない低温・少湿の北海道という地の利もあり、得意先企業から信頼を得ることに成功。現在では全国に汎用プリンター対応封筒を出荷するに至り、同社の事業の大きな柱に成長している。

個人情報の保護につながる不良品検出システムを独自に開発

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 プリンター対応封筒は、さまざまな分野・用途で使われており、名前などの個人情報をプリントして使用されることが多い。そのため、封筒に接着不良などがあると、その廃棄に慎重な管理が必要となり、不良品をできる限り出さないことが求められる。そこで同社は、道立工業試験場の全面的指導のもと、独自に接着剤の塗布不良を検出するシステムを開発。同システムにより製造ラインでの高速製袋処理に対応し、今まで困難だった全数検査を可能にし、接着不良率0%を実現している。さらに品質管理には欠かせないスキルアップやオペレーション教育、全国品質月間の参加など、さまざまな取り組みを通して品質向上に努めている。
 また現在同社では、個人情報を適正に管理するプライバシー(P)マークの認証取得申請を行い、最終現地審査を終了(平成18年2月現在)。併せて郵政民営化が追い風となり、今後DMの増加が期待できることから、DM分野への新たな事業創出に取り組み始めている。

【TOP INTERVIEW】
コミュニケーションに貢献していくことで、封筒には大きなビジネスの可能性がある

<<代表取締役 川越 仁さん>>
 製袋業というのは非常に小さな市場かもしれません。ただ私たちは封筒を作っているだけではなく、封筒を通してコミュニケーションに貢献していくという理念で仕事をしています。送り手が伝えたいことを封筒に入れて送る。それが相手に届いて、封を開けて中を見る。そこで初めてコミュニケーションが成立します。そこまで考えると、たとえば現在封書やメール便の郵送料だけで7,500億円の市場がある。中身の情報を作ることまで含めると、非常に大きなマーケットなのです。そうした一連のコミュニケーションにかかわることで、まだまだ大きなビジネスの可能性があると考えています。

<<代表取締役 川越 仁さん>>

【TOPICS】人・もの・技術
プリンター対応封筒製造工程における接着剤塗布検出システム

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 プリンター対応封筒の製造において、不良品が発生する最大の要因は、ノズルからのりが塗布されないことにある。しかしこれまでは、2.5m/秒という高速でしかも大量に生産される封筒を、 1枚1枚検品することは不可能だった。そこで塗布直後に検品するシステムを北海道立工業試験場と共同で研究開発した。当初は塗布状況を光センサーや電磁波センサーなど、さまざまなセンサーを用いて検知することを試みたがセンサーの能力の壁に阻まれ断念。平成16年(2004年)に青色発光ダイオードとCCDカメラによる画像センサーを用いて、のりと紙の反射率の違いを利用して塗布状況の全数検知に成功した。その年の北海道経済産業局の補助事業にも採択されたこのシステムにより、現在まで不良品の検知率100%を実現している。

企業データ
会社概要

■創業/昭和32年(1957年)
■設立/昭和35年(1960年)6月
■代表者/代表取締役 川越 仁
■資本金/2,900万円
■売上高/約3億円(平成17年2月期)
■従業員数/26人(平成17年12月現在)
〈沿革〉
□昭和32年4月/札幌市中央区で創業
□昭和63年8月/札幌市西区発寒に移転
□平成16年8月/現在地に移転・新工場完成
□平成17年3月/「プリンター対応封筒製造工程における接着剤塗布検出システム」が北海道経済産業局の中小企業・ベンチャー挑戦支援事業(実用化研究開発事業)に採択
□平成17年7月/接着剤塗布検出システムが完成

事業内容

・別注封筒(DM封筒)・プリンター対応封筒・ショッピングバッグ等の一般紙製袋物の印刷・加工・製造

(『札幌の技術2006年ものづくり編』掲載)