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札幌の元気企業

札幌エレクトロプレイティング工業株式会社(『札幌の技術2007年ものづくり編』掲載)

代表取締役 嶋村 清隆 氏

〒063-0833
札幌市西区発寒13条12丁目2番15号
TEL(011)661-3393 FAX(011)663-7318
【札幌鉄工団地協同組合】
URL http://www.sapporo-ep.jp(新しいウィンドウが開きます)
代表取締役 嶋村 清隆 氏

代表取締役 嶋村 清隆 氏

新規事業に向けて
あらゆるメッキ加工に挑戦し、
高付加価値製品を生み出す

時代のニーズに合った事業展開。技術開発型企業へ成長

昭和33年(1958)に札幌めっき工業所として創業した当初は、市電の部品などの装飾ニッケルクロムメッキが事業の中心だったが、昭和40年代には、重機を使う宅地開発が増えたり炭鉱の仕事が機械化されるなどの影響で機械部品の修理の需要が高まり、硬質クロムメッキへ移行していった。しかし、経営者の入院、火災による工場消失という災難に見舞われ、大学卒業間近だった現社長が会社の再建に取り組み、現在の経営基盤を確立した。同社の主力事業は、クラッチ板へのメッキ加工や発電所のボイラー、タービンの修理部品、チタン白金メッキ部品等だ。産業構造の変化を先取りし技術開発型企業への転換を成しとげ、北海道のものづくり企業の牽引役となっている。

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▲車両部品の研磨加工         ▲独自技術によるリレー部品のメッキ加工

メッキの特殊技術を次々開発

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同社が本格的に研究開発をおこなうようになったのは平成3年(1991)で、北海道では取り扱いのなかったチタン素材への白金メッキに取り組み、さらに、その被膜剥離技術を開発し、平成9年(´97)に特許を取得した。これにより、北海道電力から白金メッキの電極体を受注するようになった。また、道内でクラッチ板を生産する(株)ダイナックスとの共同研究開発により、硬質で耐摩耗性に優れた特殊なクラックフリー(耐腐食割れ防止)の硬質クロムメッキ処理技術を平成5年(´93)に確立し、量産化を実現した。その後も軽合金の高耐食性被膜技術や超合金の耐酸化性被膜技術などを連続して開発したほか、ジェットエンジンのタービン翼の耐熱表面処理の研究開発をおこなうなど、意欲的な取り組みが続いている。

【TOP INTERVIEW】
北海道発のものづくりの新商品開発を加速させます

<<代表取締役 嶋村 清隆さん>>
道内のものづくり分野の企業に声をかけて、新商品・新規事業への取り組みの加速、ビジネス化をめざし、平成15年(2003)12月に「北海道テクノロジールネッサンス研究会」を8社で設立しました。産学官連携で研究開発型のものづくりの活性化に貢献していきたいと考えています。この研究会で、付加価値の高いものを作りたいと考えていたところ、コーディネーターをつとめる中西幹育氏(事業創造研究所)のアドバイスをうけて、廃タイヤの炭化微粉末にメッキを施して電磁波シールド材を開発することができました。当社では、とりわけ技術開発に力を入れていますが、製造現場が汲み上げる顧客のニーズや加工工程での経験値をもとに研究を進めています。少数精鋭部隊ですが、メッキの技術は定型的なものではなく考えて工夫する創造的な仕事なので、知識より知恵を持った人材を求めています。

【TOPICS】わが社のイチオシ
廃タイヤを利用した粉末状の電磁波シールド・吸収材を開発

廃タイヤの微粉末(左)にメッキ加工をした電磁波シールド・吸収材(右)

廃タイヤの微粉末(左)にメッキ加工をした電磁波シールド・吸収材(右)

<<代表取締役 嶋村 清隆さん>>
身近な電化製品や通信機器から発せられる電磁波は、健康への悪影響や電子機器の誤作動が心配されている。その電磁波を遮断・吸収する粉末を同社が同じ発寒鉄工団地内の圧延ローラーガイド製造を行う寿産業(株)との連携で開発に成功した。廃タイヤを60ミクロンまで微細化して高温で炭化させたものに、無電解ニッケルメッキ処理を施したもので、電磁波をまずメッキ部分で遮断し、炭化微粉末表面の凹凸がさらに吸収する仕組み。開発にあたっては、水素電池に使う合金にメッキ処理した経験を活かし、微粉末への無電解方式のメッキを成功させた。この電磁波シールド・吸収材は、塗料や樹脂に混ぜて使えるため、携帯電話、パソコン、電子レンジ、IHヒーターなどへの活用が考えられ、すでに素材メーカーや家電メーカー、自動車部品メーカーなどが使用を検討しており、遮断性能の評価試験をおこなっているところだ。

企業データ
会社概要

■創業/昭和33年(1958)04月
■代表者/代表取締役 嶋村 清隆
■資本金/2,800万円
■売上高/1億7千万円(18年3月期)
■従業員数/16名

沿革

□昭和33年04月 札幌市琴似町発寒80番地にて札幌めっき工業所を創業
□昭和42年04月 有限会社札幌めっき工業所に改組
□昭和52年12月 火災により発寒鉄工団地に移転
□昭和63年11月 北海道産業貢献賞受賞
□平成03年05月 組織変更に伴い札幌エレクトロプレイティング工業株式会社に社名変更
□平成08年04月 資本金2,300万円に増資
□平成18年01月 資本金2,800万円に増資

主な取引先

(株)ダイナックス
北海道旅客鉄道(株)
北海道電力(株) ほか

主要設備

□メッキ設備各種

事業内容

・精密機械および産業機械部品製作
・各種メッキ加工(硬質クロム、無電解ニッケル、亜鉛、黒染め、りん酸マンガン、白金他)

(『札幌の技術2007年ものづくり編』掲載)