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札幌の元気企業

株式会社札幌研削工業(『札幌の技術2007年ものづくり編』掲載)

代表取締役 嶋村 健二 氏

〒063-0834
札幌市西区発寒14条11丁目1番41号
TEL(011)663-7288 FAX(011)663-7290
【札幌鉄工関連協同組合】
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代表取締役 嶋村 健二 氏

アイデアと工夫で確かな品質
磨耗に強い超硬合金を溶接する技術を開発

経験を重ねてノウハウを蓄積した研削技術で輪転機部品を製造

代表取締役の嶋村健二氏は異色の経歴をもつ。市役所職員から建設会社、メッキ工場と数々の職種を経験し、メッキ・研削の技術を身につけ、昭和50年(1975)に創業。当時は第2次オイルショックで機械産業は不況だったが、炭鉱で使用する機械の需要は多く、研削の仕事は忙しかった。現在の製品の主力は輪転機部品。印刷機器メーカーのゴスグラフィックシステムズジャパンとの取引で100分の1ミリ単位の精度が求められる新聞印刷用の輪転機のローラーを製造し、技術レベルの高さには定評がある。また、約10年前からは水力・火力発電設備の部品を製造している。電力設備の部品は、精密さはもちろんのこと、設計や解析の技術も必要とされ、この規模の会社の参入は難しかったが、受注を着実に増やし有望な分野となっている。

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▲電気メッキ加工も行う輪転機部品等の加工品   ▲巻上ドラムなど大型の製品も多い

最新鋭の加工機械を駆使して制作、設計・計算・解析も手がける

早い時期からNC制御機械を導入。メンテナンスも自社でおこなう

早い時期からNC制御機械を導入。メンテナンスも自社でおこなう


最新鋭の加工機械を導入し、機械部品加工はほぼ何でも対応する。NC制御の機械を自社製作することもある。図面どおりの製作にとどまらず、設計や強度計算、構造解析までおこなうのが同社の強みであり、三次元CADも早くから導入し活用してきた。北海道電力からの注文でてがけた製品では、計算からすべてをおこなう厳しい工程だったが、若い技術者を中心に道立工業試験場などの協力で研究を重ねてクリアした。また、同社では、牧草をしばる機械の共同開発に参加して特許を取得したり、南極の氷を約3,000m掘削するボウリング装置を製作。刃先部分にアイデアと工夫をこらすなど新しい技術に挑戦することで事業展開をはかっている。

【TOP INTERVIEW】
何事もまずやってみること、質の高い仕事を誠実に

整然とした工場内の風景

整然とした工場内の風景


<< 代表取締役 嶋村 健二さん>>
モットーは「誠心誠意」です。安くて良いものを早くと心がけてきたので、納期を守ることで信用を得ることができたと思います。分からないことは周囲に聞いたり、アイデアを出して工夫をすることにより経験を重ね、技術を確立してきました。輪転機部品や発電・送電施設部品などは高い技術レベルを要求されますが、質の高い仕事を誠実にこなすことで、新たな取引先を紹介してもらったり、賞をいただけるような技術開発も進みました。ものづくりを志す若い人には、掃除の仕方や整理整頓から教え、社会人として日常生活をきちんとすることが大切だと伝えています。何事もまずやってみること。やらなければ何も生まれません。頭で考えるばかりではうまくいかないものです。

【TOPICS】わが社のイチオシ
超硬チップで北海道新技術・新製品開発賞大賞を受賞

超硬チップを溶接し耐久性に優れたスクリュー

超硬チップを溶接し耐久性に優れたスクリュー


同社は、耐久性に優れた混練・押出し成形スクリューの開発により、平成16年度北海道新技術・新製品開発賞大賞を受賞した。耐摩耗性に優れるが、難溶接材料である傾斜組成超硬合金のパーツを、あらかじめスクリューの山側に溝加工を施して貼り付ける手法を開発することで溶接に成功した。
当初は水力発電の部品用に技術開発をすすめていたが、火力発電所の排煙から硫黄分を除去する脱硫剤(ペレット)を製造する工程で使用されることとなった。700~800時間の使用で交換していた従来の表面被膜法によるものに比べ、3倍の寿命を有することから、2500時間のメーカー保証をつけている。道立工業試験場の支援をうけて開発し、特許を取得した。
この技術は、ごみ焼却炉など摩耗の激しい装置の部品に応用が可能で、国の機関等からも大きな期待が寄せられている。

企業データ
会社概要

■創業/昭和50年(1975)05月
■代表者/代表取締役 嶋村 健二
■資本金/500万円
■売上高/1億6千万円(18年12月期)
■従業員数/16名

沿革

□昭和50年05月 札幌市西区発寒889番地にて創業
□昭和51年02月 有限会社として法人に改組
□昭和53年12月 現在地に新工場建設移転
□平成元年11月 増改築し工場面積850平方メートルとする
□平成14年11月 北海道産業貢献賞受賞
□平成17年02月 北海道新技術・新製品開発賞大賞受賞
□平成19年01月 株式会社に組織変更

主な取引先

北海道電力(株)
三井精機(株) ほか

主要設備

□NC旋盤 (株)池貝鉄工 ANC-30
□円筒研削盤 (株)大隈鉄工所 GP-55
□マシニングセンタ縦横  (株)池貝鉄工 MX-8
□クロム槽 W1,000×L2,000×H2,500
□整流器 富士電機製造(株) 5,000A

事業内容

・各種産業機械部品の設計・制作
・輪転機部品加工
・電気メッキ加工

(『札幌の技術2007年ものづくり編』掲載)