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札幌の元気企業

三和サービス株式会社(『札幌の技術2005年ものづくり編』掲載)

代表取締役 阿部 眞人 氏

〒063-0832
札幌市西区発寒12条12丁目1番5号
TEL(011)665-1177 FAX(011)665-8484
URL http://www.san-san.co.jp(新しいウィンドウが開きます)
「らくらく散水くん」による散水の様子

「らくらく散水くん」による散水の様子








農業の省力化に貢献する
モノレール式全自動散水装置を開発
スチームクリーニングなど
メンテナンス事業でも独自性を発揮

ハウス農家の労力を軽減する「らくらく散水くん」

「らくらく散水くん」の開発で平成2年に「札幌市地場製品開発賞」を受賞

「らくらく散水くん」の開発で平成2年に「札幌市地場製品開発賞」を受賞

 三和サービス(株)は、アグリ事業(農業機材の販売)とメンテナンス事業を中心に展開する。
 まず、アグリ事業部門で注目されるのが、同社で開発したモノレール式全自動散水装置「らくらく散水くん」である。これは、農業用ハウス内の上部に設置したレールに散水機を装備、それがモノレール式に移動して全自動で散水作業を行うものだ。
 もともと同社は農作業用ボイラーなどの製造販売で実績を持つ。農家を訪問した際、米や野菜の育苗散水に苦労している現状を知った同社の阿部社長が、その解決策として考え抜いた末、平成2年(1990年)に完成させたのがこの装置である。頭上に設置するためハウス内を広く使え、水量も自由にかつ均一に調節できるなどメリットも多い。平成2年(1990年)に「第2回札幌市地場製品開発賞」を受賞したのをはじめ、散水作業の大幅な省力化を実現した功績が各方面から評価され、北海道知事賞などさまざまな賞を受賞している。なお、平成3年(1991年)に実用新案も取得している。
 道内はもとより全国各地の農業試験場や育苗センター、農家から引き合いがあり、これまでに5千台以上を販売。アグリ事業の発展を支えるロングラン商品となっている。

散水装置を応用・発展させた防除システムも開発

「らくらく散水くん」を応用したイチゴ高設栽培用防除システム。イチゴの生育に合わせて薬液散布ノズルの高さ調節が可能

「らくらく散水くん」を応用したイチゴ高設栽培用防除システム。イチゴの生育に合わせて薬液散布ノズルの高さ調節が可能

 イチゴやアスパラなどハウス栽培は防除(薬液散布)に費やす労力も大きい。そこで同社では「らくらく散水くん」を応用・発展させた防除機も開発している。仕組みは同じ頭上モノレール方式で、作物の種類や生育に合わせて薬液散布ノズルの高さまで調整できる特長を持つ。もちろん散水も可能。
 また、同社で先行開発した可搬式温水ボイラー「ジェット・ウォーマー」に直結させることもでき、温水散布ができるオプション機能を有していることも特色だ。これにより春先の苗床の地温を上げるなど用途が拡大。ハウス栽培の利便性を高め、収量や品質アップにつながる農業機材として注目を集めている。すでに道南の高設イチゴハウスなどに導入した実績があり、薬害回避と省力化にもつながると農家から好評を得ている。

高性能スチームクリーナーを使ったカーペットクリーニングでも高い評価る

スチームクリーナーを使った清掃業務の様子。場所は「つどーむ」

スチームクリーナーを使った清掃業務の様子。場所は「つどーむ」

 一方、メンテナンス事業部門で注目されるのが、カーペットや人工芝を敷設した施設の清掃業務だ。用いるのはアメリカ製の高性能スチームカーペットクリーナー「トラックマウント」という清掃機材で、同社ではこれを道内でいち早く導入。平成13年(2001年)から業務を展開している。
 一見すると業務用の高圧洗浄機だが、約80℃の高温スチームを高圧で噴射して汚れを浮かせ、同時に強力バキュームで汚れを吸い取る機能を持つ。繊維の奥に付着した汚れまでも除去し、毛並みをそろえる効果も。さらに、高温スチームなので殺菌性や防カビ性に優れ、環境にやさしい点も特長だ。ホテル、商業ビル、飲食店、医療施設、札幌市スポーツ交流施設「つどーむ」などさまざまな施設から業務依頼があり、信頼と評価を得ている。
 なお、床面の清掃だけでなく、布張りの椅子やソファーなどのクリーニングにも効力があるため、今後はさらに業務範囲を広げていく方針だ。

【技術者 INTERVIEW】
農業の収益アップに結びつく新しい機能を持った製品を開発し、農業とともに発展する会社をめざしたい

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<<アグリ事業部 技術部長 金子 伸隆さん 平成7年入社>>
 農家の方々と接し、農作業は大変な手間と時間を要する仕事で、収益を上げるには機械化による省力化が重要だということを強く感じます。省力化のために必要とされる機械のニーズもさまざまです。それを一つひとつ具体化していくのが私どもの役割です。完成した機械が無事に稼動し、「これで仕事が楽になった」とお客様に喜んでいただいた時の達成感が何よりの励みですね。
 今、当社で力を入れているのは高設栽培イチゴの薬液散布装置です。各農家の助言に基づいて機能を充実させ、なおかつ価格面でも納得いただけるものをつくりだすのは大変です。その難しさに立ち向かうことが技術者としての意地であり、力の見せどころだと思います。これからも農業の省力化に貢献する新しい機能を持った製品を開発し、農業とともに発展する会社にしていきたいですね。

企業データ
会社概要

■創  業/昭和45年(1970年)12月
■設  立/昭和55年(1980年)11月
■代 表 者/代表取締役 阿部 眞人
■資 本 金/1,500万円
■売 上 高/3億5,700万円(平成16年3月期)
■従業員数/25名(平成16年12月1日現在)

事業内容

農業用機材機器の設計・製造・販売、ビルメンテナンス、清掃用洗剤および機具の販売ほか

(『札幌の技術2005年ものづくり編』掲載)