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札幌の元気企業

株式会社ファーストブレス(『札幌の技術2005年情報・バイオ編』掲載)

代表取締役社長 小野寺 薫 氏

〒060-0809
札幌市北区北9条西2丁目4番1号 ホワイトキューブ札幌
TEL(011)758-8833 FAX(011)758-8834
URL http://www.firstbreath.co.jp/(新しいウィンドウが開きます)
代表取締役社長 小野寺 薫さん

代表取締役社長 小野寺 薫さん








病院完結型から地域完結型医療ネットワークへ
医療機関の連携促進とサービス向上に貢献

医療連携をサポートする情報ネットワークの構築

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 ここ数年「医療連携」という言葉が注目されている。地域の中核となる病院や周辺の診療所などが連携して地域医療にあたる仕組みのことで、院内に地域医療連携室を設ける病院も増えている。その背景には厚生労働省による医療制度改革があり、病院と診療所の機能分化、急性期病院 (手術など高度な医療を要する緊急・重症患者に対応する病院)と慢性期病院(病状が安定している患者に対応した病院)への分離転換が進められている。病院は地域連携の時代に入ったわけだが、情報化の面では、電子カルテや医療事務などの基幹システムは普及しているものの、これら連携のシステムは立ち後れていた。そこに着目したのが大手メーカーで医療システムの開発をマネジメントしていた小野寺社長で、平成14年(2002年)地域医療の情報化をターゲットとしたベンチャー企業、ファーストブレスを創業。インキュベータであるホワイトキューブに居を構えた。

IT格差をフォローすることで地域の連携強化を推進

中核病院紹介受付画面

中核病院紹介受付画面

 同社は、これまでの病院完結型ではなく、中核病院、診療所、介護事業者、健診事業者などを包括する地域完結型医療ネットワークの構築を提案。平成16年(04年)4月には、自社開発パッケージソフト「firstpass/community-link(ファーストパス/コミュニティリンク)」を発売した。これはWebアプリケーションによる病診連携システムで、中核病院では診療所から紹介された患者の受付・登録、予約票発行、退院患者の診療所への逆紹介などの作業が軽減できるほか、自動入力データによる統計処理も可能。インターネット環境が整っていない診療所に対しては予約等のファクス送信データを自動入力する機能も持たせ、既存の設備で連携に参加できるメリットを用意した。同社では、大手メーカーの代理店を通じて全国で営業活動を展開、平成21年度(09年度)までに約500セットの販売を目指している。

療養型病院・介護事業者への連携拡大と地域完結型ネットワークの形成

 同社の次のステップは、療養型中核病院をターゲットに、介護事業者、自治体、急性期病院を結ぶネットワークの構築である。療養型中核病院も介護事業者や急性期病院との連携が大きなテーマだが、介護の分野では病院の電子カルテに相当する情報共有のためのフォーマットが確立されていない。このため、同社では大学研究者や専門家を集めた介護情報研究会を設立、調査・研究を進めている。これをもとに firstpass/community-linkの拡張型である療養型介護連携地域ネットワークシステムを開発する計画だ。
 地域医療・介護にターゲットをあて、全国展開をめざす同社は、今後地域住民に対する情報提供や医療機関・介護事業者の検索などを行なう機能も充実させ、将来的には調剤薬局や健診事業者などを含む包括的な地域医療ネットワークシステムの形成を目指している。

【TOP INTERVIEW】
地域住民が健やかに暮らせるためのヘルスケア分野の情報交流を促進したい

<<代表取締役社長 小野寺 薫さん>>
 多くの病院や診療所と接するなかで感じることは、病院の経営者や医師が自分たちの思いを地域住民にきちんと伝える機会が少ないということ、そして、地域住民は自分のかかるべき病院や受けるべきサービスを選択するための客観的情報を得る場がないということです。私たちが提案する医療地域連携ネットワークシステムが目指すのは、地域の医療機関が住民に対して提供する医療版CRMサービス。将来的には医療機関のネットワークシステムという枠を超え、よりパブリックな存在として地域に根ざしていくことを期待しています。

企業データ
会社概要

■設立/平成14年(2002年)10月
■代表者/代表取締役社長 小野寺 薫
■資本金/4,000万円
■従業員数/7名(平成16年11月現在)

沿革

□平成14年 有限会社ファーストブレス創業(資本金300万円)
      北海道中小企業総合支援センターの起業スタートアップ支援事業優秀計画として認定
□平成15年 インターネット型患者管理支援サービス「ファーストパス」開始
      株式会社に組織変更、資本金を1,200万円とする
□平成16年 さっぽろベンチャー支援事業に認定
      資本金を4,000万円に増資

事業内容

・ 情報システムサービスのコンサルティング
・ コンピュータソフトウェアの開発・販売
・ 情報システムサービスの運営管理及び保守サービスの提供

主な製品

病診連携地域ネットワークシステム
「firstpass/community-link」

(『札幌の技術2005年情報・バイオ編』掲載)