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札幌の元気企業

株式会社 パールモンドール(2012年8月取材)

代表取締役社長 下出 邦博 氏

〒064-0806
札幌市中央区南6条西23丁目4-1
TEL(011)551-4811 FAX(011)551-4800
URL http://www.pearlmontdore.com/index.html(新しいウィンドウが開きます)

本社店舗

創業の経緯

昭和46年、パールモンドール創業者の下出正三氏(前社長)は、それまで25年間勤めた小樽の「館」を後にし、札幌を独立の地に選んだ。その年の5月10日、札幌市中央区円山に洋菓子専門の店「フランセ」をオープン。
前社長の徹底した品質管理はお客様に評価され、やがて評判は口コミで広がっていった。
翌年の昭和47年に法人登録。店名を現在の「パールモンドール」へ変更した。
社名である「パールモンドール」の由来は、英語のパール(真珠)とフランス語のモンドール(山)を組み合わせた言葉で、洋菓子の頂点を目指す=白銀の峰の頂上を意識して命名したのである。
ロゴマークは、赤い丸窓の中に白く輝く峰の頂”モンドール”の頭文字Mをベースにしたもので、二人の息子(現社長と専務)の存在を表現し、切磋琢磨してより高い技術を求めるマグマのエネルギーの力強さを表現しているのである。

parlm00101 パール店内1

▲ロゴマーク             ▲店内風景

「洋菓子哲学」を守るために

同社の最大の経営理念は、創業者の下出正三氏(前社長)が実践してきた洋菓子の哲学である。それは「洋菓子は新鮮さが命である。」ということである。特に生クリームなどの乳製品を多く使用する洋菓子は言わば刺身と同じで、作ってから時間が経過すればするほど、味も風味もどんどん落ちてくることを前社長はずいぶん前から気が付いていた。

消費者に洋菓子の本当の味を理解してもらうためには、いつでも新鮮な作りたてだけを売らなくてはならないのである。けっして作り置きを用意したり冷凍保存をしたり、保存剤を使用してはならないと決めていた。「売れ残ったら躊躇せず踏み潰してしまえ」前社長はこの鉄則をどんなときでも守り通してきたのである。

それほどまでに前社長がケーキの鮮度にこだわったのは、東京でさまざまな洋菓子店でケーキを食べて研究していたときの体験から得た一つの確信があったからである。それは”食べ比べ”の心理である。

人はこれが一番美味しいとどんなに勧められても、実際に口にし、喉に滑り込んで行く瞬間に、必ず”食べ比べ”をしていることに前社長は気が付いた。過去、自分が最も美味しいと感じた味の記憶が瞬間的によみがえり、その時の味と今、喉に滑り込んで行くものの味とを無意識のうちに比較しているのである。

しかも、美味しさの記憶というのはどんなに時間が経っても人の脳裏から消え去ることはない。いつまでもいつまでも、人の心のどこかに潜んでいて、食べ比べの瞬間にそれはまた口の中に出現するのである。そして、もし今食べたもののほうが美味しいと感じたら。次にそれが代わって心と舌に残るのである。

前社長は、その苛酷な”食べ比べ”の勝負に勝てる洋菓子を作ろうとしているのだから、風味を決定する鮮度管理は絶対に曖昧にすることができないと思ったのである。人はどんなささいな差をも、その舌と心の記憶で感じ取ってしまうのである。

この最高の洋菓子を追求し、おいしさのために一切妥協しない前社長の”こころ”は、今もしっかりと受け継がれている。

サバラン perlmon220403 parlm00103

▲40年前のケーキ「サバラン」   ▲人気の「イチゴのショートケーキ」       ▲厨房風景

今後について

「父が教えてくれたお菓子に対しての心構えを継続していき、しっかりと守って土台にして更に向上していくきたい。」と社長は言う。

同社を代表する商品は「下出流のスポンジ」である。下出流のスポンジとは、北海道で初めて醗酵バターを使い、おいしさの追及をとことん突き詰めたスポンジである。スポンジと生クリームのオーソドックスな日本のケーキを作ることがパールモンドールのスタイルなので、長年勤めていただいている職人さんを大切に守っているのも同社の特徴である。

時代に合わせて変えていく部分もあるが、今までの味を守っていくことも大事である。今までもこれからもこのパールモンドールのケーキを守っていくのが同社のモットーである。社長曰く、「創業40年のレシピを守っていくのも私たちの仕事ですし、現在の流れにレシピを追求していくことも重要である。」

取材当日も非常に混雑してる店内をみて、「老舗としての安心感、お客様からの期待に応え、少しでも長く愛されるお店になっていきたい。」と 社長は言う。常にパールモンドールらしいお菓子をお客様から求められている同社はしっかりとした芯をもって経営をしている。 そういう強い思いをもった同社は札幌を代表する洋菓子店であり、今後も更なる成長を期待したい。

◆会社概要

創業/昭和46年(1971年) 5月

設立/昭和47年(1972年) 法人化

代表者/代表取締役社長 下出 邦博

資本金/  48,000,000 円

従業員数/65人(2012年8月現在)

◆沿革

1971年 札幌市中央区円山に洋菓子専門の店「フランセ」をオープン

1972年 法人登録。店名を現在の「パールモンドール」へ変更。

1973年 西区二十四軒に二号店をオープンした。

1975年 円山本店を現在の南6条店へ移転。

1983年 二号店の「二十四軒店」を新築開店。

1989年 社団法人日本洋菓子協会連合会表彰

1992年 社団法人日本洋菓子協会連合会功労賞

1996年 北海道産業貢献賞

1998年 日本食品衛生協会表彰

1999年 福井市市ノ瀬町名誉町民

2000年 黄綬褒章受賞

◆主な取引先

ADEKA食品販売株式会社

池伝株式会社

金丸富貴堂株式会社

(順不同、敬称略)

(2012年8月 取材)